現代大学生の徒然

自分が経験したことの備忘録です。このブログは全て個人の感想です。

4年ぶりに日本を発つ1週間前

※2023年3月に書いて公開するのを忘れており、10ヶ月経った2024年1月の今公開しました

 

最後に海外に行ったのは、高2の台湾への修学旅行だった。よって今回が大学生になって初の海外である。渡航まであと1週間となったが、いまだに実感が湧かない。私のように愚かな人間は、長期留学というビッグイベントも当日になるまでどこか他人事である。

 

3月18日の今日、私は荷造りをスタートした。「パッキングなんて渡航3日前でええやろ」と思っていたものの、出発ギリギリになるまでのんびりしていて慌てて家を飛び出し、その結果何かしら忘れ物をするという毎度お決まりの展開になるような予感がしないこともなかったので、今回ばかりは早めに手をつけた。

 

洋服、歯ブラシ、薬類、タオル、スリッパ……ありとあらゆるものをスーツケースに詰め込んでいく。

カナダでは鬼滅の刃が大人気と聞いたので、鬼滅グッズもまとめて持っていこうと思ったが、そんなことをしていてはスーツケースがいくらあっても足りない。煉獄杏寿郎に異国の地の景色を見せてやりたい、そんな思いをグッとこらえて、フィギュアを本棚へと戻した。

そんなことより、持っていく薬とサプリメントの量が多すぎて、ポーチに入りきらない。それぞれの薬の個包装が一年分あるので、ものすごくかさばる。麻薬の密輸と疑われてもおかしくない量だ。もし空港で「この薬は何か」と聞かれたらどうしよう。「肌荒れを抑えるための薬」だけで4種類ある。毎日飲んでいる本人すらも、それらが何か、わかっていない。効能を説明できない薬が5種類以上ある。正露丸って一体なんなんですか?

 

その後、荷物を4割ほど詰めたところで、普通に飽きて九龍ジェネリックロマンスを読み始めた。この漫画は本当に面白い。出てくる街や料理、小物の描写が最高に魅力的だ。やはり日本の漫画は素晴らしい、これこそベスト・ジャパニーズ・カルチャー。日本にずっと留まって、こたつに入りながら漫画を一気読みしたい。ついでに堅揚げポテトも側に置きたい。

 

寝る前に、「カナダのクラブに行ってみた」的なYouTube動画を視聴した。フロアに爆音で流れるカンナムスタイル。髪を振り乱して踊り狂う人間たち。飛び交うディスコライト。歓声。酒。…

絶対に行きたくない、と思った。陰キャが存在してはいけない場所だと直感的に感じた。クラブと言えば、同じインターン先の人間が「六本木のクラブに行くのが楽しい」などと言っているのを見てひそかに腰を抜かしたのが先月だった。私は「大きい音」「強い光」「踊るという動作」が苦手なので、これが完璧に揃ったクラブはどうも好きになれない。クラブ側も私のような根暗人間はお呼びでないと思うが…

というか、踊っている途中に「あ、今日このあと帰って洗濯しなきゃ」とか、「そういえば明日までにあの仕事やっとかなきゃな」とか、そういう現実の雑念が頭に浮かんでスンッ...と冷静になることはないのだろうか。私は何かに熱中しているときでも、ふとそういう考えが浮かんで我に帰ることがある。バックグラウンドでずっと小さく再生されている音楽のような、常に俯瞰して自分を見ているもう1人の自分がいるような…はたまた、一見消えているように見えて、実は裏で動き続けているプログラムのような。いつからそうなったのかは思い出せないが、思考の癖なのか「我を忘れて熱中する」という行為が難しい。「何かに対して熱中・没頭する」ことは、一種の才能なのでは